2017-03-21 鼻歌 僕は暗い店の中 1人の黒い影を見た 僕はそいつの目を見た 誰かに教えてやろうってさ だけどそいつは僕を見た そいつは僕の目を見つけ こっちへ向かって来たからさ 僕はできるだけ速く走ったんだ あああ荷物がじゃまくさい 左右に揺れて足を蹴る いつもの駅の灯まで 後ろ 見ずに 走ったんだ 駅の待合室に着き 後ろを振り返ってみたけれど やつはどこにもいなかった 僕はやつの顔を忘れたよ 待合室は臭かった タバコの匂いと人の匂い おじさんのじゃんばーの匂いと ほかの汚い匂いがした